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言葉にするとすんげぇ長い夢

私はキャサリン・レイター。33歳。
某大学で長いこと心理学の研究をしている。

教授以外は全員年下のこのチームでは
博士号なんて名ばかりで紙切れほどの敬意も払われやしない。

でも、好きな事に好きな仲間と係われている。
それだけに感謝せねばならない人生なのかも知れない。


空いた時間は、大手スーパーのレジスターを叩いて
人間観察と、お小遣い稼ぎ、気分転換を兼ねている。

いつものように、水滴の付いたブロッコリーや
隅の潰れかけたオートミールの箱を片手にレジを打っていると
「どこかでお会いしませんでしたか?」と声がした。

薄いグレーのシャツ、薄いピンクのタイ、ピンストライプのスーツ。
髪は襟足が長く、くすんだブラウン。中肉中背。同世代?
目鼻立ちは・・・悪くない。

見覚えはあるようで、身に覚えはない男。
そんな人、沢山いる・・・か。

「ごめんなさい。わからないわ。」そう答えると
男は合計きっちりの金額をトレーにのせ、レシートも受け取らずに
「それは失礼。良い1日を。」と去っていった。

「そちらもね。」そう告げる間もなかった。
ドラマティックな恋愛なんて、そう転がってない。


その晩は、大学内で仮装パーティの予定だった。

手早くシャワーを浴びて、ピタピタの黒いボディスーツを着込んで鏡の前に立つ。

もう少しダイエットに励んでおけば良かったかしら?
派手過ぎやしないかしら?

どうせマスクで誰だかわかりゃしない。
私だってたまには羽目を外したっていいじゃない?

尻尾を振りながら、私は家を出た。
もちろん、コートの下でね。


会場は予想以上の満員御礼状態。
全員が凝った変装をしてるもんだから、私じゃなくても知り合いだって探せやしない。

居場所が無い。教授は何処にいるんだろう。。
入口付近の螺旋階段の上隅でシャンパンを啜りながら、全体に視線を這わせる。

バット(BAT)マンが視界の入る。彼(たぶん男性)が近寄ってくる。
「どこかでお会いしませんでしたか?」

昼間と同じだ。この手の軟派でも流行っているのだろうか。

「コウモリの知人はいないわ。」
素っ気なくあしらうと、彼はウィンクをして
「さっきの答えと違うね。」口角を上げて見せた。

あの男!?
しかし、何故私だとわかったんだろう?

「僕たちは共演してたはずだけど」

ええ。確かに今宵、私はキャット(CAT)ウーマン。
傍目に見ればファット(FAT)ウーマン?関係ない!

「そんな事もあったかしらね。でも、私は独立したのよ。
 知らないの?ところで、あなたの正体は?」

「隣のバッド(BAD)と言えば、思い出すかな?」

・・・B・A・D・・・「バッド!!!」

そうだ!「BAD」(悪ガキ)!
いつも私を「FAT」(デブ)扱いしていた、隣の家のクソ坊主!

「あの頃は子供だったんだ。嫌な思いをさせてすまなかったよ、キャット。」

子供の頃のあだ名を唐突に出された私は戸惑った。

「何の事だかさっぱり・・・」
ドラムロールの音にかき消されて大声を上げていると
「今晩の最優秀仮装賞は・・・」
いきなりスポットライトを当てられて面食らったものの
私は「対」で照らされている事を忘れて、うっとりと悦に入っていた。

司会が我々を手招いたその途端、BADはマントを翻し
私を会場の外へと連れ去った。

訳のわからないまま、怪しい2人組は、突き当たりの非常階段を駆け上がり
いつの間にか古ぼけた校舎の屋上で背中合わせに息を切らしていた。

「何故、せっかくの賞を・・・」と言いかけた私の唇を、身体の割に太い指で、彼は制止した。

「そんなに賞が欲しいのかい?」

「女は与えられるなら、全てを欲しがる生き物よ」

ヒュー、我ながら良くもそんな芝居がかった台詞が口に出来るもんだ。
本物のキャットウーマンもきっとビックリしていることだろう。

もちろん、シリアスな雰囲気だって続かない。
だって、お互い同時に吹き出したんだから。

「私そんなに変わってないかしら?」

真顔で彼が「ちっとも。」と答える。

ふて腐れてるのを悟られないように
「少しはスマートになったんじゃないかと自負してるんだけど。」と訊ねてみる。

「君はちっともFATなんかじゃないよ、キャサリン。」

そう。名前だけは「CATHERINE」。
FATなCAT。
私はこの皮肉を努めて認めないようにしてきた。

そんな心を読むように、彼は間を置いた。

「あの頃の僕は・・・自分の気持ちをどう表現していいかわからなかったんだ」
「つまり、気になってて・・・」

ほろ苦い思い出を噛み締めながら「私は傷付いていたのよ、バディ。」と呟いた。

「知ってたよ。だから余計どうしたらいいのか」
そう言いかけてマルボロに火を点け、ゆっくりとそれを味わってから彼は
「すまなかった。」と繰り返した。

24年もの時間は、子供をすっかり大人へと変えてしまうものだ。

私は、急に落ち着きがなくなり、話を逸らした。

「いまは、何をしているの?」

「・・・法律関係の、仕事をしてる。」

「弁護士ってこと?」

「そうともいう。」

ああ。見えるようだ。
バディが次々とBAD(悪党)を言い負かしている姿が。

「君は?」

「スーパーのレジ係よ。知ってるくせに。」

「じゃ、ここに何でいるんだい?」

するどい質問だ。
大学の関係者でなければ入れないパーティー。
彼はそれを知っている。

だけど「それならあなたこそ、なんでここに?」
妥当な質問だ。我ながらあっぱれ。

「僕はこの大学の顧問も引き受けている。週1で法律を教えてるんだ。」

そうきたか。
それなら隠すこともあるまい。

「私は・・・私は、心理学を研究しているの。」

すかさず彼は「子供は?」と質問してきた。

おかしなことを聞く。
30歳を超えた、結婚もせず、子供もいない女性には、心理学が学べないとでも?

「いないわ。ついでに、独身よ。」あからさまに憤慨しながら答えたのに
「仲間だな」と彼は笑いながら右手を差し伸べてきた。

条件反射でその手を握り返すと、いきなり抱きしめられた。

私はふいに酔いが醒めて、彼の腕の間からするりと抜け出た。
そう。子猫のように。

「あなたが本物のBADかどうか証拠がないわ。」
弁護士相手に随分と馬鹿な質問をしたものだ。

「証拠なら」と、彼は私の太ももに触れ
「ここに十字架がある。」

縦横に4つのホクロ。
この大きな手の下には、確かにそれが存在する。

彼は当時、ホットパンツから覗くそのホクロを指して
「罪深い十字架を隠してたFAT」と私を茶化していた。

それ以来、脚の出る服は着ていない。

「アーメン」
神に呟きながら、私は彼の唇に口づけた。


アパートメントの扉を開けると、冷えた空気と共に電話のベル音が室内から流れ出た。

慌てて受話器を取る。

「よう!私の可愛い子猫ちゃんの調子はどうかな?」
パパだ!

60歳過ぎた男が、どうしてそこまで猫撫で声を出せるのか
私には、その理由がわかっていた。

こちらの様子を伺うように
「そろそろ、ジェシカと会ってみてくれないか?
 彼女がディナーに招待したいと言ってるんだ。」

「会おうが会うまいが、彼女はパパのパートナー。
 私にはこれっぽっちも関係ないわ。」

通話口から、ため息が聞こえる。
あのときと同じ、何もかも諦めたようなため息。

24年前、私が9歳のときに、ママは自分より10歳も若いピザボーイと駆け落ちした。

隣近所の好奇の目に晒されながら、パパはそれでも、男手ひとつで私を育ててくれた。

それはそれで感謝している。
ただ、いまさら私に「ママ」の代わりはいらない。
その存在自体、私の中では、24年前に共に消滅したのだから。

パパの恋人と会うのは屁でもない。
ママ面してほしくないだけだ。
私はもういい大人なんだし、保護者など無くしても1人で十分生きていけるのだ。

「素っ気ないこと言わないでおくれ。夕食を一緒に取るだけだ。
 食事ならお前もするだろう?」

確かに。

「オーケー。食費が浮いて助かるわ。」
そう言ってから、受話器を置いた。

ライティングテーブルにもたれかかって、ぼんやりと月をながめた。
そんな私にはまだ尻尾が付いていた。


翌朝、研究室に顔を出すと、教授が
「夕べは何処にいたんだね、キャサリン。」
と眉をひそめながら近寄ってきて
「私は一人で太鼓腹のミッキーマウスの格好をしてたんだ。とんだ茶番だったよ」と嘆いた。

「ごめんなさい。チャールズ。具合が、とても悪くて。
 せめて直前にでも連絡出来れば良かったんでしょうけど。」
すまなさそうに、当たり障りのない口実をでっち上げた。

人の良い教授は「まあ、それじゃ仕方あるまい。」と
私の言葉を額面通りに受け取ったようだった。

「そういえば・・・」

「え?」

「昨晩は優勝者がトンズラしてな。ちょっとした騒ぎだったんだ。」

トンズラって、そんな風に見えたのか。
悪戯心が顔を出して「どんな人たちだったの?」と訊ねる。

「ああ、それが・・・なんでカップルだってわかったんだい?」

OH!SHIT!!!!!

「いえ、1人で参加する人は少ないかなって、思っただけよ。」
失言を見抜かれないように、さりげなくかわしてみた。

教授は「なるほど!君の考察力は相変わらず鋭いな。」

ほっ。買いかぶりではあるけれど、なんとか切り抜けられたみたい。


夕方からパパの家でディナーだった。
ジェシカは品の良さそうな婦人といった感じだった。
記憶にある限りでのママとは全く対照的なタイプ。

「今日はローストビーフにしてみたの。ロバートがあなたの好物だって教えてくれたから」

なんて豪勢な食事なの!私は思わずお腹が空いてきてしまった。
席について、おざなりな乾杯をし、つやつやのローストビーフを
口いっぱいに含む・・・?

ナプキンで口を拭った。
見栄えは最高だった。
それなのに味がなんて、なんて、不味いの!?

冷静にジェシカに訊ねる。「パパはこれを何て?」

「アナタの次に最高だと。」彼女は頬を赤らめた。

「気を悪くしたらごめんなさいね。
 でも、これはアタシの次どころか宇宙規模で考えても
 ランクにすら入るかわからないわ。」率直な意見を述べた。

するとジェシカはパパに向き直り「あなた、やっぱり・・・」とうなだれた。

それからこちらにまた視線を戻し「私、味覚障害なの」と告白した。

「味がわからないから、不味かったら正直に言ってしょうだいと
 ロバートには常々お願いしていたんだけど」

パパが庇うように口を挟んだ。
「彼女の料理は最高だ。心がこもっている。お前には敵わないがな。」

おお、お熱い事。それだけでお腹がいっぱいになりそうだ。
私は彼女を連れてキッチンに立った。
そのうち私が彼女のママになるかもしれない。

**********************

中途半端に、ここで目が覚めた。
ブリジットに影響されたか!?
なんて夢なんだ ( u _ u ) クゥゥゥ。o◯
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プロフィール

chaay

Author:chaay
ヲット=ジェイには[鬼嫁]
ムスコ=フェイには[放置母]
世間的には[???]

ココロもカラダも弱点で
メンヘル歴15年超の
寒暖差激しい生命体♀

働いたり働かなかったり
現在はムスコ2号=ニュイの育児で
すっかりちゃっかり休業中w

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